タオルの端材を、
飛行機の整備用ウエスに。JALの今治タオルを活用したSDGs

タオルをつくる過程で出る端材。どれくらいあるかご存知でしょうか?実は、今治産地だけでも、年間数百トンもの端材を処分しており、近年問題視されてきました。
そこで、今治タオル工業組合は、日本航空株式会社(JAL)とタッグを組み、タオルの製造過程で出る端材を飛行機整備用のウエスとして再利用する取り組みを行なっています。
9月24日、そのプロジェクトを紹介する会が、JALメインテナンスセンターで行われたので、取材に行ってまいりました。
そこで、今治タオル工業組合は、日本航空株式会社(JAL)とタッグを組み、タオルの製造過程で出る端材を飛行機整備用のウエスとして再利用する取り組みを行なっています。
9月24日、そのプロジェクトを紹介する会が、JALメインテナンスセンターで行われたので、取材に行ってまいりました。
実証実験を重ねてきた端材活用

まずは、JALの司会の方より、「9月25日(水)は、SDGsが採択された日です。数あるJALのSDGsの取り組みの中から、今日は、今治タオルの製造過程で生じる端材を有効活用し、JALの航空機整備で使用するウエスとして再利用するプロジェクトをご紹介します」と挨拶。JALでは、今治タオルとのコラボ商品をこれまでも機内販売、ふるさと納税などで販売してきたことなどをご紹介いただきました。

今治タオル工業組合の正岡理事長は、今治タオルの歴史と品質について、
「今治は、130年もの間、タオル産業が受け継がれてきたタオル産地。安心・安全・高品質なジャパンクオリティ、とりわけその柔らかさと吸水性の高さは、世界でも注目を集めています」
と語り、タオルを製造する上で出る端材の問題と、組合でもその問題を解消する取り組みを行っていることなどを解説しました。
「今治は、130年もの間、タオル産業が受け継がれてきたタオル産地。安心・安全・高品質なジャパンクオリティ、とりわけその柔らかさと吸水性の高さは、世界でも注目を集めています」
と語り、タオルを製造する上で出る端材の問題と、組合でもその問題を解消する取り組みを行っていることなどを解説しました。

また、株式会社JALエンジニアリングの佐藤拓央氏(松山空港整備事業所統括マネージャー)より、プロジェクトの概要について説明がありました。
「タオルの端材を廃棄しなくてはならないという問題を、JALとして協力できないかと考えたところ、航空機のオイル汚れやグリスの汚れを拭き取る作業が日々発生するので、その際の整備用ウエスに活用することにしました」
「タオルの端材を廃棄しなくてはならないという問題を、JALとして協力できないかと考えたところ、航空機のオイル汚れやグリスの汚れを拭き取る作業が日々発生するので、その際の整備用ウエスに活用することにしました」

トライアルとして、松山空港に駐機する機体を使い、2022年より実証実験を重ね、2023年には羽田と成田を除く全国のJALの空港に拡大。2024年8月からは、羽田空港での使用も開始したそうです。
今治タオルの吸水性と耐久性が、作業効率をUP
実際、今治タオルの端材はどんなふうに活用されているのでしょうか?その作業現場を見せていただきました。


整備士の方が、今治タオルの端材で作ったウエスを用い、機体の油や汚れを丁寧に拭いたりメンテナンスする様子をデモンストレーション。こういう日々の地道な作業があって、安全なフライトが実現できているんですね。
整備士さんによると、「このウエスは、これまでのものと比べても厚手でしっかりしてますし、吸水性があるので、機体や部品が傷つくリスクを抑えることができて作業効率も上がります」とのこと。端材になっても、今治タオルの吸水性は役立つんですね!
整備士さんによると、「このウエスは、これまでのものと比べても厚手でしっかりしてますし、吸水性があるので、機体や部品が傷つくリスクを抑えることができて作業効率も上がります」とのこと。端材になっても、今治タオルの吸水性は役立つんですね!

正岡理事長は、「これまでは端材を処分するのにもお金がかかりますし、大きな課題でした。それを再利用していただいて役に立つのは大変嬉しいですね」とコメント。

また、JALの佐藤氏も、
「これまでのウエスは化繊だったりしたため、なかなか吸水性がなかったので、この今治タオルの吸水性や耐水性はすばらしいです。(正岡理事長に)これからもよろしくお願いします!」
捨てられるはずだったタオルの端材たちもこんなに活用され、両者にとっても、また地球にとってもウィンウィンな取り組み。こんな活動がどんどん広がっていくといいですね。
「これまでのウエスは化繊だったりしたため、なかなか吸水性がなかったので、この今治タオルの吸水性や耐水性はすばらしいです。(正岡理事長に)これからもよろしくお願いします!」
捨てられるはずだったタオルの端材たちもこんなに活用され、両者にとっても、また地球にとってもウィンウィンな取り組み。こんな活動がどんどん広がっていくといいですね。
