2025.12.19
今年は一般参加者も!学んで、遊んで、森とつながろう 第6回「今治タオルと水の森」
今年は一般参加者も!
学んで、遊んで、森とつながろう
第6回「今治タオルと水の森」
2025年11月30日(日)、雲ひとつない爽やかな青空のもと、今治の森を舞台に今年も「今治タオルと水の森」が開催されました。
今治タオルのCSR活動の一環である企業の森林づくり事業「今治タオルと水の森」は、今治タオルづくりに欠かせない“水”に着目し、今治市と今治タオル工業組合が協定を結んで2020年度にスタートしました。
今年度は、この取り組みをより多くの方に知っていただくため、初めて一般参加の募集を実施。その結果、予想を上回る応募が寄せられ、大人29名、子ども28名、計57名と、これまでで最も多い参加者数となりました。

オーガニックタオルの端を使ったカーテン風オブジェ
今治市産業部長・長野 幸治様のご挨拶から、イベントは穏やかな雰囲気ではじまりました。続いて、関係者の紹介と記念撮影が行われました。
プログラムが始まる前のウォーミングアップとして、一般社団法人をかしやの“マロさん”こと菊間 彰さんによる紙芝居からスタート。参加者みんなで「日本の森」について学びます。
よく「木を切る=環境に悪い」と思われがちですが、実はその反対。マロさんいわく「大きく育った木はどんどん使ったほうが森のためになる」そうです。というのも、木はある程度成長するとCO₂の吸収量が少なくなり、逆に排出量のほうが増えてしまうためなのだとか。

日本の森について説明するマロさん
だからこそ、成熟した木を伐って活用することが、森を元気に保つサイクルにつながります。生活の中にもっと木を取り入れて、森を育てていきたいですね。

みなさん真剣にマロさんの話に聞き入っていました
触れることでわかる品質
今治タオルの秘密を
体験しよう
それではさっそく、今日の1つ目のプログラム「タオルにまつわるエトセトラ」で、今治タオルについて楽しく学びましょう。
今治市内や愛媛県内にあるたくさんのタオル会社・染色会社のこと、そして今治タオルがなぜ世界に誇れる品質を持っているのか、その理由となる製造工程や素材について知ることができました。
今治産地で製造されたタオルがすべて今治タオルブランド商品となるのではありません。数々の独自の品質基準をクリアした商品だけが「今治タオルブランド」を名乗ることができます。
たとえば「5秒ルール」。
タオル片を水に浮かべたとき、5秒以内に沈み始めるかどうか。今治タオルの最大の特徴である「吸水性」を保証するため、産地で独自に設けた品質基準のひとつです。

5秒ルールの体験

今治タオルの吸水性の高さにあらためてみんなびっくり
今回は、「糊あり」「柔軟剤あり」と「合格品」の吸水テストを体験しました。
「糊あり」「柔軟剤あり」のタオル片は水に浮かべてもなかなか沈みません。「合格品」を浮かべると、なんとたった3秒で沈みました。これにはみんな拍手!その違いに子どもたちも大人たちもびっくり。やっぱり今治タオルってすごい!実際に体験してみると、その違いがよくわかりますね。
森の中でおもいっきり楽しもう!
自然と触れ合う
「森のプログラム」
2つ目のプログラムでは、参加者が3つのグループに自由に分かれ、木や森についての学びを深めます。
火おこしと焚き火を体験するグループでは、ヨーコさんが先生。まずは森を歩いて、火おこしに使えそうな木や小枝を探します。ススキは着火剤として優秀なんだとか。
最初はなかなか火がつかず苦戦しましたが、みんなで協力してなんとか成功!その火を使って、昼食のデザートとなる焼き芋づくりにもチャレンジします。美味しい焼き芋ができるかな?

おいしい焼き芋できるかな?ドキドキ
竹林整備グループは、大人とお兄さんたちのチーム。竹は伸び放題になると、まわりの木が育たなくなってしまい、「竹害」として近年深刻な問題になっているそうです。そこで今日は、大きく伸びすぎてうっそうとしている竹林の手入れに挑戦しました。
実際に竹を伐採してみます。切り方はマロさんが丁寧にレクチャー。まず倒したい方向を決め、その側に切り込みを入れ、続いて反対側を切っていきます。去年、木こりのケンちゃんに教えてもらった木の伐採と同じ要領ですね。

職人さんのような真剣なまなざしです
背高のっぽの竹が倒れる瞬間は、葉音が響いて大迫力!その音が森の中に広がって、竹の葉がサワサワと揺れる心地よい響きが続いていました。倒したあとは運びやすいように2~3mの長さに切りそろえ、さらに少し上の場所まで運びます。伐採した竹は、午後のプログラムで使う材料になります。楽しみですね。

伐採した竹をほどよい長さに切ります

運び出すのも重労働!
みんなのアソビ場「わくわくの森」づくりチームは、木こりのケンちゃんや山ちゃんと一緒に、去年作った駐車場からのルートを整備します。絡まるツルや伸び放題の木を伐採しながら道を作る作業は、急斜面もあってなかなか大変。
切った木を運んだり、杭を打ったり、みんなで協力して進めます。チームワークが試される場面ですね。
さらに、この作業は午後のプログラムで使う材料集めも兼ねています。さて、どんな木が集まるでしょう。

子どもたちもすっかり職人の顔
森に触れて、
大地を味わう。
Touch the Forest.
Taste the Land.
たくさん動いたから、みんなおなかがペコペコ。お待ちかねのお昼は、地元の素材を使った食を通じて「森とタオルのつながり」を感じる時間になりました。自然の恵みをふんだんに使ったお料理を囲みながら、参加者同士の会話も弾みます。
今日のメニューは、鳥生れんこんや伊予美人(里芋)、地元のお豆腐屋さんのおからを使ったパンで作るハンバーガー、カチャトーラ、冬野菜のポタージュ、スパイスカレーなど、盛りだくさん。どれも素材の味がじんわりとおいしいです。
焚火チームが焼いてくれた焼き芋も、ほくほくで絶品でした。釜で炊いたごはんには、近年の温暖化対策として開発された「にじのきらめき」という品種のお米を使用。食後のフルーツは、今治産のはれひめと黒いちじく、さらにアボカドも添えられていました。

焼き芋、大成功です!
自然の恵みをそのままいただくような料理の数々に、思わず笑みがこぼれます。どの皿にも丁寧な手仕事と素材への敬意が感じられ、心もお腹も満たされるひとときでした。参加者のみなさんからも「また食べたい!」という声が上がるほど、大満足の食卓となりました。
今回の食事と空間デザインのテーマは、「ホリデー前の温かさ」。
メニュー表は今治タオルの端材を使った紙で作られ、テーブルクロスや演出にもオーガニックタオルが使われています。実はこれも生産者さんの想いを伝える食育プログラムになっており、フードと空間の演出を担当した、えひめ食農デザイン株式会社の小林 友香子さんは、「非日常空間で、地元の食文化とともにタオルのある日常を五感で感じてほしい」と話してくれました。

ナチュラルであたたかみのあるコーディネイト

今治タオルの端材を使った紙のメニュー表
おやつタイムも楽しいひとときでした。軽く焼いたマシュマロとチョコレートをクラッカーに挟んで食べる、アメリカ発祥のお菓子「スモア」を体験。オリジナルでジャムもプラスしてみました。今治産の黒いちじくジャムとクランベリージャムがいいアクセントになっています。
マシュマロを炙るのもワクワク。
燃やす薪も、木から生まれた大切な恵みです。木って本当にいろんなところで役に立つんだと実感しますね。

おやつのテーブルも素敵

マシュマロを炙ってみよう

薪の香ばしい匂いもごちそうです

スモアは「もっと欲しい!」という意味の「some more」が語源だそう
材料は「自然の恵み」!
オリジナルクラフトに
挑戦しよう
おなかも心も満たされたところで、午後からのプログラム「オリジナルクラフト教室」をはじめましょう。このプログラムでは、午前中に集めた木の枝や葉っぱ、切った竹や木など使い、オリジナルクラフトに挑戦します。みなさんががんばってくれたおかげで、たくさんの材料が集まりました。さて、何をつくりますか?

竹を切るのはむずかしいね

リースづくりに挑戦中

親子で力を合わせて竹のコップづくり

上手にできたね!
ツルを束ねてリースを作ったり、冠を作ったり、竹を短く切ってお皿やコップにしたり。青竹踏みを作った方もいました。
自然素材だからこそ生まれる形や表情がとっても魅力的です。
大人も子どもも夢中になって作品づくりに取り組み、世界にひとつだけのオリジナルクラフトが完成!
みなさん素敵な作品ができましたね。
今回、一般公募で参加された山地さんと三原さんは、松前町からお越しです。昨年までの取り組みを知っていて、ずっと関心を寄せていたとのこと。募集が始まった際にはお互いに声をかけ合い、今回の参加につながったそうです。「自然と触れ合えてよかった!楽しかった~!」と、二人ともニッコリ笑顔でした。

一般参加の山地さんと三原さん
みなさん思い思いに過ごし、学んだり、遊んだり、ものづくりに挑戦したりして、森の恵みに触れ、今治タオルのやさしさの根源を感じる一日となりました。
今回もイベントは大成功でしたね!

今治タオル工業組合プロモーションワーキンググループ委員長・楠橋 功氏
「2019年からスタートしたこの活動も6回目を迎え、今回初めて一般の参加者を募り我々と共に森の保全活動などを体験いただきました。森の大切さやタオルについて学んでもらう良い機会であり、人と自然との繋がりを体感できる貴重な場でした。こういった活動を通じて今治タオルブランドが更に愛され、心の豊かさを感じていただけるよう願っています」(楠橋委員長)
最後に、作った作品を手にみんなで記念撮影をして、イベントは笑顔のうちに終了しました。
子どもも大人も、それぞれ思いっきり楽しみながら、森の大切さや自然の恵みを感じることができました。回を重ねるごとに参加者の輪も広がり、森への思いも着実に育まれています。これからも、この森をみんなで大切に育てていきたいですね。