2017.06.07

IMABARI LIFE今治レポートVol.2|今治タオル 本店リニューアル

今治タオル 本店リニューアルレポート

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今治と今治タオルは、
もっとおもしろくなっていく

この春、今治タオル本店(愛媛県今治市)がリニューアルオープンいたしました。
それに伴い、4月26日(水)今治タオル工業組合の近藤聖司理事長と、ブランディングプロデューサーの佐藤可士和氏より、プレス発表会と内覧会が開催されました。そこでこのIMABARI LIFEでも、当日の様子と新ショップの見どころをご紹介いたします。

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この今治で、
産地を感じてもらえる場所へ

記者発表当日、まずは今治タオル工業組合の近藤理事長からご挨拶がありました。
「いままでの10年は、今治タオルを知ってもらえるようさまざまなPRを行ってきました。なかでもこの2年は、ブランドのルールをしっかり整えることに尽力してきました。これからの10年は、もっと外に向けて発信していきたいと思い、佐藤さんにご相談したところ、この本店をリニューアルしようということになりました。この今治で産地を感じてもらえる場所になればと思います」

日本屈指のタオル産地として発展してきた今治も、バブル崩壊後は瀕死の状態にありましたが、2006年、佐藤可士和氏が今治タオルのブランディングプロデューサーに就任。以来、リブランディングにより、今治タオルは世界に知れ渡り、地方創生の代名詞と言われるまでに発展したのです。
(参考:今治タオル再生プロジェクト //imabaritoweljapan.jp/#reborn

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そして今治という場所そのものも、この10年で見違えるほど変わったと語るのは、ブランディングプロデューサーの佐藤可士和氏。

「ここ最近、タオルだけではなく、しまなみ海道がサイクリングの聖地になったり、今治のゆるキャラのバリィさんが人気になったり、B級グルメが有名になったり、岡田武史さんがFC今治のオーナーになったり、いろんなパワーが集まってきて、今治自体がすごくおもしろい場所になってきました。
さらに2020年には日本でオリンピックが開催されます。海外のお客様がたくさん来たときに、今治にもうひとつ強いコンテンツがあるといいなと。
今治タオルを盛り上げるためにも、今治という土地自体がもっと魅力的になっていくといいなと思い、本店をリニューアルしました。」

今治と一緒に、ますますおもしろくなっていこうとしている今治タオル。さて、では新しい本店を見てみましょう。

大きなレジカウンターと、
アートワークに目を奪われる

店に入ると、まず目を奪われるのが、大きなレジカウンターと、その壁に広がる赤・白・青のグラデーション。これはタオル織機をモチーフにしてデザインしたもので、織機に用いる「通じ糸」を使ったアートワークです。

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「たとえばみなさんが来たときに、写真を撮ってSNSにあげられるような、今治にきた意味を感じられるようなものになればいいなと」(佐藤)

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この3色は、今治タオルのロゴにも使われている色で、今治の豊かな自然(水と雲と昇りゆく太陽)を表現。

このモチーフは店内2箇所の什器デザインにも使われており、新ショップのシンボリックな存在になっています。

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織機をモチーフにした什器

また、店内のディスプレイは壁にさまざまなメーカーのタオルが美しく並べられ、いっそうタオルを選びやすくなりました。ひとつひとつ見ていくと、本当にさまざまな種類のデザインやネーミングの商品があり、感触や厚みなどもバリエーション豊か。一口に今治タオルといっても、いろんなものがあるんですね。
「いままでは『今治タオル』というマスターブランドを固めてきましたが、じつはそのなかには109社ものタオルメーカーがあります。
これからは、たとえばワインのシャトーを選ぶように、それぞれのメーカーの個性をもっと深く知っていただき、お気に入りの1枚を見つけていただけるブランドになりたいと考えています」(佐藤)。

見て、遊んで、産地を体感する
『今治タオルLAB』

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また、今回の目玉のもうひとつは、本店のすぐ横に新設された「今治タオルLAB(ラボ)」。
「今治タオルってこんなにすごいんだ!」を体感することのできる実験キットや、楽しみながらタオルに詳しくなれるコンテンツ、タオルづくりのプロセスや歴史がわかる道具などが展示されています。

まずは、今治タオルの吸水性を体感できる「5秒ルール」実験キット。
今治タオルブランドには独自の品質基準があり、そのなかでも代表的な特徴のひとつである「吸水性」を検査するテストが、この「5秒ルール」。
これは「タオル片を水に入れたとき、5秒以内に沈み始めるかどうか」というもので、数種類のタオル片が置かれていて、その吸水性の違いを比較できます。これを合格しないと、今治タオルブランドのマークはつけられないのです。

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やってみると、糊抜きが不十分だったり柔軟剤過多なタオル片は、しばらくの間プカプカ水に浮いているのに対し、今治タオルブランドの品質基準に合格したタオル片は、ストップウォッチではかる間も無くあっという間に沈み始めます。
同じやわらかそうなタオルでも、吸水性がいいとは限らないのですね。
また、実験キットの横には、さまざまなコンテンツの入ったiPadが。タオルの工程や職人さんのものづくりへの思いがわかるムービー、今治を楽しむための観光マップ、そしてタオルソムリエクイズなど、時間を忘れて見入ってしてしまうコンテンツの数々が入っています。

タオルムービーは、タオルづくりの工程がわかるだけではなく、今治の美しい自然や、職人さんのものづくりへの思いが伝わるインタビューなどがエモーショナルに編集されており、これを見ただけでも、すっかり今治を一巡り旅行したような感覚になれますよ。

「タオルソムリエクイズ、
私も2問不正解でした(笑)」(近藤)

そしてぜひトライしていただきたいのが、タオルソムリエクイズ。初級・中級・上級と3段階に分かれていて、1問1答形式で楽しめます。初級はあてずっぽうで答えられるものもありますが、中級は、うーん、難しい…。そして上級の試験は、な、なんだこれ!? というくらい、聞いたことのない単語のオンパレード。この上級、実際のタオルソムリエの試験に出るレベルなのだとか。
「さきほど私も上級の試験をやってみたら3問中2問バツでした(笑)」(近藤理事長)
大手タオルメーカーを営む近藤理事長も言うほどの難易度なのですが、そんな難しい試験に受かったタオルソムリエが、いまは全国に約2,700人もいるそうです。

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また、LAB内には、まんなかにどーんと置かれた大きなタオル織機をはじめ、日本のタオルづくりの黎明期に考案されたヒゴ織機や、その後使われていた足踏み織機、さらにコットンボールから種を取り除き、綿を撚りながら細い糸に紡いでいくためのものなど、タオルづくりの歴史的な道具が並べられており、見ているだけで時間の経つのを忘れてしまいます。
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かつてタオルづくりに使われていた道具たち

このLABのまんなかに置かれたいちばん大きな織機は、さまざまな色に変わる照明で照らされており、夜、外の明かりが落ちてくると、これがとても幻想的に浮かび上がります。新しい今治の観光スポットになりそうですね。

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コラボプロジェクトで始まる
新しい今治タオル

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そしてこの日、もうひとつ発表されたのは、新しく始まるプロジェクトについて。
今治タオルでは、さらに広く今治タオルの魅力を知っていただくために、さまざまな方々や団体とのコラボレーションプロジェクトをスタートすることになりました。第一弾は、岡田武史氏がオーナーを務めるFC今治とのコラボが予定されています。
「今治タオルはタオルだけではなく地域に還元したいということで、FC今治のいちばん最初からのスポンサーなんです。今回のコラボに関してはまだ具体的には決まっていませんが、これから詰めていこうと思っています」(近藤)

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また、それに先駆けて、佐藤可士和氏デザインによるリニューアルオープン記念「ロゴアートタオル」が制作されました。
これは、今治タオルブランドのマークにも、また今回のレジカウンターや什器にも使われている赤・白・青のグラデーションのアートワークが施されています。

この記念タオル、なんと今治タオル本店でしか買えないという、めちゃくちゃレアな限定品なのです。
今治に行く方は、ぜひお手にとってみてくださいね。

さて、この日は、このコラボプロジェクト発表のために、FC今治のオーナーである岡田武史氏にゲストでお越しいただきました。
次回のIMABARI LIFEでは、その岡田武史氏と、佐藤可士和氏、近藤理事長のトークセッションの模様をお伝えいたします。